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【古民家再生日記 着工16日目】壁が崩れました(泣)

着工16日目。今日は「左官」屋さんが久しぶりに合流。あいも変わらず、「左官」屋さんセレクトのPop Musicが古民家に鳴り響きます。「左官」屋さんが本日に合流したのは、どうしても作業してほしい箇所が発生したので無理を言って現場に来てもらいました。その箇所というのが…

元のオーナーが台所として活用していたスペース(2F)。この畳2帖分くらいのスペースなのですが、この箇所は増築して台所を設置したらしく、配水は1階を通じて排水溝に流れる仕組みです。目の前はマンション。日当たりが悪く、「屋根」から雨漏りもしていました。おそらく、この10年間(空家期間)は人も住んでおらず、ひどい湿気に晒されていたはずです。「解体」してわかったのですが、建物の強度はこのスペースが最も最悪。普通に直立で立っているだけで傾きを感じることができます。その結果、必要以上に負荷がかかってしまったのが1階の基礎部分で…

基礎の木材も支柱も完全に水害とシロアリに破壊されていました。もはや支柱に建物を支える力はなく、外壁がこの畳2帖分くらいのスペースを唯一で支えている、という状態でした。「左官」屋さんにはこの外壁を「解体」してもらうために、本日は現場に来てもらいました(笑)

「左官」屋さんも流石に最初に現場を見たときは「いや、外壁を崩したら2階も1階も崩落するやろ(笑)」と笑っていましたが、「大工」さんに「使える支柱はできるだけ再利用したいから、慎重に「解体」してほしい」との要望にスイッチが入ります。出来るだけ軽めの装備で「足場」に登り、繊細に作業を進めます。

私は「左官」屋さんのアシスタント。「左官」屋さんに道具を渡したり、散らばった外壁の破片を集めて、作業しやすいようにサポートします。作業開始30分くらいは良い感じだったのですが、30分を過ぎた頃には素人の私でも「これは無理だ」と気づきました。

ちょっと手に触れただけでボロボロと崩れる木材(笑) 「こんなんでよく建物を支えていたな」と思えるほどに、スカスカの支柱。そして外壁を崩しきるだいぶ前に、それは起こりました。

崩落。

2階から1階にかけて、壁と床板が完全に崩れ落ちました。崩落の衝撃は強いものでしたが、もう誰の目から見ても、その形状を維持できる強度がないことは明らかだったので、現場にいる人間全員の警戒度は最上級。怪我人など出るはずもありません(笑) 不幸中の幸いです。

現場も「やってしまった」という感じではなく「そりゃ、そうなるわ(笑)」という明るい雰囲気。崩れ落ちた外壁と木材を片付け、新しい支柱と床板を作らないといけないので作業的には手間が増えますが、全員が崩落する、という心の準備が出来ていたので「仕方ない」という雰囲気でした。タフな現場です(笑)

崩落した箇所は隣のマンションから丸見えなので、一時的にベニヤ板で塞ぎます。しかし崩落の衝撃が強く、土埃がマンションの1階を覆ってしまいました。駐車場なので幸いで人はいなかったのですが、きっと土埃で自動車や自転車を汚してしまったかもしれません。本当に申し訳ありませんでした。もし物件が完成した際はマンションの住人様にはしっかり挨拶と謝罪に伺いたいと思います。もちろん店舗に遊びに来ていただけたら何かサービスさせていただきます(笑)

「解体」の時から、この増築部分をどうやってリノベーションするか?は「大工」さんの中でよく議論されていました。「どう崩すか?」そして「どう建てるか?」。問題は解決されませんでしたが、この増築部分が潔く崩落してくれたおかげで「やるべき事」がはっきりして、これはこれで良かったと私は思っています(笑) きっと問題を先送りにしていたら、取り返しがつかなったと思います。どんな仕事もそうですが、問題や困難を先送りにして、それが解決することなんて、まずありませんから。

あと、いくらリノベーションするからと言っても、あんな軟弱な増築部分が建物の一部として再利用されていたら、オーナーとしては不安が残っていたでしょう(笑) 信頼できる「大工」さんに再建築していただけると思うとそれだけで心強いです。

おそらく、今日は作業的には「上手く行かなかった一日」でしたが、「これで良かったんだ」と自分に言い聞かせながら帰路につくのでした。