1. HOME
  2. ブログ
  3. 【古民家再生日記 着工4日目】1階から2階を見上げると…

【古民家再生日記 着工4日目】1階から2階を見上げると…

工事が始まって4日目。腕は相変わらずパンパンです。疲労も感じています。しかし不思議なもので朝8時前になると勝手に目が覚めます。身体が「大工」仕様に順応してきている、と感じています。今、私が住んでいる家から現場(下祇園)までの距離は直線距離で500メートル。徒歩で10分程度。だいたい仕事が始まるのが8時30分からなので、たっぷり睡眠を取れているので幸いにも(もちろん疲れてはいるのですが)身体は動きます。

満員電車に揺られて1時間30分。毎日、大阪に通勤していた時代を考えると有意義な働き方ができていると実感しています。

今日も朝から「解体」作業。2階の和室は概ねで作業が完了したので、1階の和室の解体作業が続きます。前のオーナー様は1階の和室2部屋を「賃貸」として利用していたらしく。和室2部屋にはそれぞれガスメーターや鍵付きのドア、玄関などが設置されていました。

部屋の広さは6畳。朝ドラでそのまま使えそうなくらい趣のある空間でした。6畳一間でキッチン・トイレは共同。風呂なし。家賃は一体、おいくらだったんでしょうか? 気になります。

そして、どんな方が住んでいたんだろう…と言う余韻に浸る間もなく手際よく解体。

「賃貸」の2部屋を隔てる「土壁」はかなり薄く、防音とかどうなってるのかな?と思い、「大工」さんに訪ねてみたのですが、「土壁の防音性能はかなり高い」とのことです。壁は薄いけど生活音が隣に漏れるようなことは無かったはずで、しかも温度や湿度の調整能力も優れている、とのこと。

1階と2階。物件の「土壁」のほとんどを「解体」し終えたこのタイミングでに重要な情報を知る事ができました。

1階和室の「解体」作業の終盤、ふと天井を見上げてみると大きな「穴」が。その「穴」の隙間から2階の和室の屋根が見えます。

2階の和室から1階を眺めた場合はこんな景色。

解体作業の中で偶発的にできた「穴」なのですが、絶妙に光が差し込んできたりすると、殺風景な部屋が一瞬、表情を変えたりします。

作業工程から見ればただの「穴」なのですが、僕はその「穴」に「侘び」を感じとりました。数日後には塞ぐ予定の「穴」なのですが、それまでの期間、その「穴」が演出する絶妙な風景を堪能したいと思います。